
2024年11月27日(水)に、「SIP/BRIDGEフォーラム」(主催:内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局)が対面・オンラインハイブリッドで開催されました。フォーラムには総数745名(対面276名、オンライン469名)のお申込みがあり、また、多くのメディアの方にもご参加いただきました。当日は2つの会場に分かれ、各テーマの研究開発・社会実装を推進するプログラムディレクター等が登壇し、目指す社会像や具体的な取り組み内容について発表する課題講演のほか、テーマ横断のパネルディスカッションや研究内容の展示、プログラムディレクターや他の参加者との交流会も実施いたしました。
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開会のご挨拶
SIP/BRIDGEを代表し、篠原 弘道(座長)、南部 智一(統括)氏より、開会のご挨拶とSIP/BRIDGE制度のご紹介をいただきました。
内閣府 総合科学技術・イノベーション推進会議(CSTI)有識者議員 篠原氏から科学技術・イノベーション基本計画とSIP/BRIDGEについての説明が行われました。
我が国が目指すSociety 5.0の在り方と、その実現に向けた科学技術・イノベーション政策についてご説明いただき、その中でのSIP/BRIDGEの位置づけ、および目的と期待することについて述べられました。続いて、内閣府 政策参与・プログラム統括 南部氏より、SIP/BRIDGEの概要と取り組み事例についての説明が行われました。
SIP/BRIDGEの各テーマの課題決定・社会実装に向けた視点や、現時点での取り組みについてご説明いただき、最後に本フォーラムを通じて産業界や関係省庁が連携し、各分野での革新技術の実装が進むことへの期待を述べられました。 -
SIP第3期課題/BRIDGE施策説明講演
SIP第3期・BRIDGEに関して、以下のようにプログラムディレクター等から講演が行われました。講演の中では、各課題・施策で目指す社会像や具体的な取り組みについて発表が行われました。
SIP第3期課題説明講演
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持丸 正明氏
バーチャルエコノミー拡大に向けた基盤技術・ルールの整備
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西村 訓弘氏
ポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築
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久野 譜也氏
包摂的コミュニティプラットフォームの構築
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石井 正一氏
海洋安全保障プラットフォームの構築
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永井 良三氏
統合型ヘルスケアシステムの構築
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木場 祥介氏
マテリアル事業化イノベーション・育成エコシステムの構築
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伊藤 耕三氏
サーキュラーエコノミーシステムの構築
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浅野 浩志氏
スマートエネルギーマネジメントシステムの構築
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石田 東生氏
スマートモビリティプラットフォームの構築
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久田 真氏
スマートインフラマネジメントシステムの構築
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楠 浩一氏
スマート防災ネットワークの構築
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寒川 哲臣氏
先進的量子技術基盤の社会課題への応用促進
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山海 嘉之氏
人協調型ロボティクスの拡大に向けた基盤技術・ルールの整備
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大西 茂志氏
豊かな食が提供される持続可能なフードチェーンの構築
BRIDGE施策説明講演
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小松 利光氏
革新的な統合気象データを用いた洪水予測の高精度化
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伊坪 徳宏氏
金融/投資機関による自然関連情報開示促進と国際標準化を前提としたネイチャーフットプリントの開発と実証事業
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寺島 一男氏
AI農業社会実装プロジェクト
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森 幸子氏
生物多様性と農業生産を脅かす侵略的外来種の根絶技術の開発
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パネルディスカッション
パネルディスカッションでは、SIP/BRIDGEに関連した5つの重要テーマを設定し、目指す社会像、社会像実現のために乗り越えるべき課題・取組について、多角的な視点から掘り下げ、議論しました。
ゲストスピーカーとして一般社団法人 日本経済団体連合産業技術本部長 小川 尚子様、野村ホールディングス株式会社 デジタル戦略部長 林 周仙様をお招きし、モデレーターは株式会社野村総合研究所 経営コンサルティング部 イノベーションデザイングループから、グループマネージャーの柳沢 樹里氏、プリンシパルの徳重 剛氏が務めました。ディスカッションテーマ持続可能な社会基盤
地域における経済活性化や地域資源・エネルギーの再利用・循環による持続可能な地域社会の形成に関するディスカッション
ディスカッションテーマ人々の暮らしと健康の未来像
Society 5.0において、テクノロジーの進化が人々の健康や新しい地域生活の在り方に与える影響に関するディスカッション
ディスカッションテーマ地域資源の活用と自然との共生
異常気象や生態系の変化が進む中で、農作物や海洋資源を持続的に活用しながら、自然と共生する方法に関するディスカッション
ディスカッションテーマ新たな価値に対する投資
自然資本のような新しい概念やスタートアップの製品・サービスが社会にもたらす新たな価値のとらえ方や投資に関するディスカッション
ディスカッションテーマインクルーシブな社会を支える次世代基盤
安心して暮らし、活躍できる社会を実現するための技術や社会インフラに関するディスカッション
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交流会
昼・夜の2回にわたり、対面参加者の方々と登壇者・関係者との交流会が行われました。参加者からは「登壇者の先生方からパネルの説明を受けることができてよかった」「様々な企業、関係者の方と名刺交換ができ有意義だった」という声をいただきました。
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内閣府の
科学技術・イノベーション
に関する取り組み
科学技術イノベーションこそが経済再生と持続的成長の原動力です。科学技術イノベーション政策を強力に推進し、日本を「世界で最もイノベーションに適した国」としていくことが、今、必要とされています。激動する世界情勢や環境変化のなか、グローバル課題への貢献と国内の構造改⾰という両軸を、どのような政策で調和させることができるのか。日本が目指すより良い未来社会「Society 5.0」の実現に向けた新たなイノベーションへの発展に取り組んでいます。